風音だけが心地よく響くスローな空間で、無心にじゅんさいを採る
先日、ワシがはじめて男鹿にきた頃に出逢った方から久々にご連絡を頂きましてな。
その方は現在、能代山本地域(大雑把に言うと秋田県の左上の一帯)を担当する山本地域振興局にいるとの事で、ネタを集めに役所にお邪魔してきたんじゃ。男鹿以外の事は良くわからんワシの心強いサポーターがいらっしゃるというのは何ともありがたい事ですな。感謝しておりますぞ。
で、その方から秋田県の左上一帯の見どころなどを色々と教えて頂きましてな。
まず今回は、ついこの間始まった三種町の「阿部農園」さんでやっている「じゅんさいのつみ採り体験」をしてきましたぞい。
ところで「じゅんさい」というものをご存知ない方もいらっしゃるかのう?
じゅんさいはスイレン科の多年草の若芽の事をいうんじゃが、秋田では夏の風物詩とされておりましてな。最大の特徴は葉っぱの表面を覆うゼリー状の透明な粘膜の部分じゃ。このゼリー状の部分のヌメリというかツルツル感というかプルプル感が、なんとも言えん喉越しでな。
別名「ぬなわ」とか呼ばれ、けっこう昔から食べられてきたそうじゃが、その生産が拡大してきたのは昭和40年代に始まった国の減反政策で田んぼからの転作作物として町をあげて取り組んできたという背景があるらしい。
ここ三種町(旧山本町)はじゅんさいの生産量が日本一の町だそうで、全国シェアの9割を占めているとか。秋田が誇る数少ない(?)ナンバーワンのひとつがこのじゅんさいな訳じゃな。
そのじゅんさいを、自分でつみ取ってお土産にできるのがこの阿部農園さんの「じゅんさいつみ採り体験」なんじゃよ。
お一人様1,500円で、時間は8:30~16:00まででなんと採り放題!!(ただし経験豊富な人は10Lバケツがいっぱいになったら終了)
開園期間は、じゅんさいの旬にあわせて5月中旬から8月中旬まで。
自分で船に乗ってじゅんさい沼に繰り出しプチプチとじゅんさいを摘むわけじゃ。
沼の脇には事務所なのか休憩所なのか良く分からんが、小屋があってその壁にご案内が書かれておりましてな。
「係員がいなくても空き舟に乗って採ってください」・・・平和じゃ。
今回ご同行頂いた三種町観光協会の櫻田さんによると、係員(農園のオーナー阿部さん)は下の沼の方でせっせと摘み取り作業をしているらしく、お言葉通りワシらだけで勝手に船を出して「いざ出航〜!!」という事に。
船は四角くて底が平らなので乗り降りに気をつければ結構安定しているカンジじゃ。まあ、看板にも書いてあるとおり「もし落ちても沼は浅いので立てば大丈夫」じゃ。櫻田さんいわく「年に2~3人くらいは・・・」との事。
ちなみにワシが来ているカスリの着物は貸し出したりはしていませんのであしからず。濡れても大丈夫な格好を持参してお越しくだされ。
棒を使って、その浅い沼の底を突きながら前に進むんじゃが、最初は思ったとおりの方向に進むのがやや難しいですな。
が、何気にこれが楽しくてな。じゅんさい採りより前に沼の上を船で移動するのにちょっと夢中になってしまいましたわい。
船の操縦にも慣れてきたのでそろそろ摘み取りを開始しようかと思いましてな。
水面に漂う丸く開いた葉っぱを掻き分けると、その下にまだクルッと丸まった葉っぱがあるので、この若葉や若芽の付け根の部分をプチッと摘み取るんじゃ。最初は見つけるのも大変じゃし、ツルツル滑ってなかなか上手に採れないんじゃが、慣れてくると楽しくてやめられませんぞ。
水面を揺らす風の音だけが心地よく響くスローな空間で、ただただ無心にじゅんさいを採る事に熱中するんじゃ。これ、ストレス解消としても非常に良いと思いますぞ。
前かがみの体勢がしんどくなってきた頃、バケツの中をのぞくと「アレ?意外と少ない・・・」という事実。上限の10Lバケツいっぱいは夢のまた夢・・・なるほど、これは高級食材なのもうなづけますな。
そうこうして採ったじゅんさいは係員さんが袋につめてくれますぞ。家に持ち帰ったら下ごしらえをして冷蔵庫に入れれば最大1週間くらいはもつそうじゃが、生じゅんさいは風味が落ちやすいのでなるべく早くお召し上がりくだされ。
定番のポン酢や酢醤油のほか、鍋に入れたり、天ぷらにして食べるのもアリだとか。
下ごしらえの湯通し代わりに「生じゅんさいのしゃぶしゃぶ」で頂くのもイケるそうじゃよ。
ワシは、湯通しした新鮮な生じゅんさいを定番のポン酢で頂きましたぞ(普段はココでは食べられません。帰ってからお楽しみくだされ)。
皆さんも是非、じゅんさいのつみ採りをしてみてはいかがじゃな?
お子さんと一緒にご家族でも楽しめますぞ。
阿部農園のじゅんさい摘み取り体験
三種町志戸橋久根添41 TEL 0185-83-4236
国道7号線沿い「じゅんさいの館」脇の信号から広域農道に入り、しばらく道なりに進んだ3つ目の信号(JAガソリンスタンドがある交差点)を右折。
踏み切りを越えて一つ目の信号を左折。まっすぐの道を1~2分走行すると左側に「じゅんさい狩り」の黄色い看板があるので、その砂利道を約400m行ったところの右手にありますぞ。
ちと分かりずらいがゆっくり行けば分かると思いますぞ。
はたくりさん |2009.05.27 |返信
じゅんさい摘み取りは楽しいですよね
阿部農園は、はたくりの自宅の近くで
親類とか来た時に摘み取りに連れて行くと喜ばれますね
じゅんさいの「つるっと」したのど越したまりませんよね
船の操縦はコツつかむと案外楽ですよ
たしか、お願いすると全国発送してくれるハズ!
佐々木じゃさんからはたくりさんへの返信 |2009.05.28 |返信
なんと、はたくりさんはあの辺ですか!
じゅんさいは食べてウマいし、採って楽しいし、素晴らしい食材じゃな。
また行きたいと思いますぞ。次は目指せ10Lバケツ満杯じゃ。
そうそう、発送のご手配もしてくれるみたいじゃね。
手でお持ち帰りできない人も安心じゃな。
山本3号さん |2009.05.30 |返信
3号も昨年「阿部農園」さんで摘み取り体験しました♪
コツをつかむまでは苦労しましたが、途中からペースが上がり、終わった後には言いも言われぬ達成感が・・・!
中腰姿勢ははちとツライですが、自分で摘み取りした”じゅんさい”はホント美味しかったなぁ・・・(^^)v
あ〜!またやりたくなってきました♪
佐々木じゃさんから山本3号さんへの返信 |2009.05.31 |返信
確かに長時間作業するにはツライ体勢でしたな。そういえば常連のお母さんはお手製の足サポーターを装着して疲労(足が痛くなるのを)軽減を図っておりましたぞ。
山本3号さんも色々なところに行かれておる様子。じっくりとブログを拝見させて頂き、次なるスポット探しの参考にさせてもらいますぞ。